ESの段落分けの方法【伝える力】
履歴書やESを書くのって大変ですよね。かなり労力がいります。
でも、書き終わったときに
「終わったぁぁぁぁぁぁ!!!寝るかぁぁぁぁぁ!!!!」
となってはいけません。必ず見返しをしましょう。
本記事では、ESの志望動機や自己PRなどの見返しの方法を1つご紹介します。
これをやるだけで、ESがだいぶ読みやすいものになりますし、これをやることで、修正前のESが読みづらいものだったことに気が付くかもしれません。
ESは通るのに、面接で落ちる人も、ESがゴミだった可能性がありますので、ぜひ一緒にやってみてください。
目次
ESの段落分けの方法
これからやる方法を名前がないので、適当に『段落分け』と呼びます。
書いたESを『段落に分ける』だけです。
目的:どうして段落分けをするのか
目的は以下の通りです。
- ESを読みやすくするため
では、読みやすいESはどうなるでしょう。
- 書類審査に通りやすくなる
- 面接に通りやすくなる
1つ目はあたりまえですね。そのためにESを書いているので。
2つ目は非常に重要なことです。【これについては、長くなるので別記事】で解説します。
読みにくい文章例
以下の志望動機を例にしてみましょう。
私は大学ではプログラミングを学んできました。御社は、システム開発をしており、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。私は、大学で学んだ多くのプログラミング言語を、御社の仕事に活かせると思っています。私は御社に入社することで、様々なシステム開発に従事し、社会貢献をしていきたいです。
言いたいことはわかりますが、とても読みづらいです。自分がやってきたことと、企業の仕事内容をうまく関連付けようとしたのでしょう。しかし、読みづらいです。
最初の1文目で自身のプログラミングの話をして、2文目でそれを深堀りするかと思いきや、すぐに場面が変わってしまいます。さらに、3文目でまた場面が変わります。
これは読みづらいです。
でも、けっこうこういう書き方をしている人いますよ。(例文はあからさまに下手ですが)
それでは、この文章を『段落分け』をして読みやすくしていきます。
読みやすさの『段落分け』
その文章が何を説明しているのかを書く
まず初めに、全文章に対して、その文章が何を説明しているのか書いていきます。
書き方は
- 御社の〇〇(御社の製品、御社の理念、等)
- 自身の〇〇(自身の性格、自身の特技、等)
です。それでは、例文でやってみます。
私は大学ではプログラミングを学んできました。御社は、システム開発をしており、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。私は、大学で学んだ多くのプログラミング言語を、御社の仕事に活かせると思っています。私は御社に入社することで、様々なシステム開発に従事し、社会貢献をしていきたいです。
- (自身の経歴): 私は大学ではプログラミングを学んできました。
- (企業の概要):御社は、システム開発をしており、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。
- (自身のスキル):私は、大学で学んだ多くのプログラミング言語を、御社の仕事に活かせると思っています。
- (結論):私は御社に入社することで、様々なシステム開発に従事し、社会貢献をしていきたいです。
段落に分けて、文章の構成を洗い出しました。文章の構成が
自身の○○→企業の○○→自身の○○→結論
の順になっています。
これは、単純に主語の入れ替わりが激しく読みづらいです。
順番を整理したほうがよいでしょう。
順番を整理する
例文では、段落が
自身の経歴→企業の概要→自身のスキル→結論
の順番になっています。
試しに、順番を変えてみてください。
自身の経歴→自身のスキル→企業の概要→結論
の順にしてみます。
- (自身の経歴): 私は大学ではプログラミングを学んできました。
- (自身のスキル):私は、大学で学んだ多くのプログラミング言語を、御社の仕事に活かせると思っています。
- (企業の概要):御社は、システム開発をしており、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。
- (結論):私は御社に入社することで、様々なシステム開発に従事し、社会貢献をしていきたいです。
これはちょっと変ですね。
では、
企業の概要→自身の経歴→自身のスキル→結論
の順にしてみましょう。
- (企業の概要):御社は、システム開発をしており、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。
- (自身の経歴): 私は大学ではプログラミングを学んできました。
- (自身のスキル):私は、大学で学んだ多くのプログラミング言語を、御社の仕事に活かせると思っています。
- (結論):私は御社に入社することで、様々なシステム開発に従事し、社会貢献をしていきたいです。
これなら自然だと思います。少し文章を直してみます。
- (企業の概要):御社は、システム開発をしており、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。
- (自身の経歴): 私は大学で多くのプログラミング言語をを学んできました。
- (自身のスキル):大学で学んだプログラミングスキルを、御社の幅広いシステム開発の仕事に活かせると思っています。
- (結論):御社に入社することで、多岐にわたるシステム開発に従事し、社会貢献をしていきたいです。
だいぶ読みやすくなったのではないでしょうか?
文章の構成はこれでよさそうです。読みやすくなったと思います。
では次に、『伝えたいことが伝わっているか』を確認しましょう
説得力を増す『段落分け』
何を説明している段落なのか
まず、何を説明している段落なのか整理します。これはすでにできています。
下の例文の括弧で書いた部分です。
- (企業の概要):御社は、システム開発をしており、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。
- (自身の経歴): 私は大学で多くのプログラミング言語をを学んできました。
- (自身のスキル):大学で学んだプログラミングスキルを、御社の幅広いシステム開発の仕事に活かせると思っています。
- (結論):御社に入社することで、多岐にわたるシステム開発に従事し、社会貢献をしていきたいです。
それぞれの段落が、括弧で書かれたことを説明しています。
では、ここで、
何を説明している段落→何を説明したい段落
に変換してみましょう。
何を説明しているのかではなく、何を言いたいのか
ESは伝えるために書くものです。
何を言っているのかではなく、何を言いたいのかが大切です。
違いがわかりますか?
試しに、例文を使って以下のように変換してみましょう。
- (企業の概要)→(企業の仕事内容が自分に合っていることを言いたい)
- (自身の経歴)→(自身のスキルの根拠を示したい)
- (自身のスキル)→(企業の役に立てることを言いたい)
- (結論) →(セールス:自分なら貢献できる、雇わない理由はないでしょ?と言いたい)
では、この『言いたいこと』を元の例文に照らし合わせてみます。
御社は、システム開発をしており、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。 (企業の仕事内容が自分に合っていることを言いたい)
私は大学で多くのプログラミング言語を学んできました。 (自身のスキルの根拠を示したい)
大学で学んだプログラミングスキルを、御社の幅広いシステム開発の仕事に活かせると思っています。(企業の役に立てることを言いたい)
御社に入社することで、多岐にわたるシステム開発に従事し、社会貢献をしていきたいです。 (セールス:自分なら貢献できる、雇わない理由はないでしょ?と言いたい)
どうですか?
言いたいことが読み手に伝わっていますか?
実際の文章=言いたいこと
になっていますか?
ただの企業の製品説明になっていませんか?
ただの自己紹介になっていませんか?
例文も、『言いたいこと』を言えてないです。言えてたとしても弱いと思います。
それでは、『言いたいこと』に着目して、例文を直してみます。
御社は、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。【企業の仕事内容が自分に合っていることを言いたい】
私は大学でソフトウェア工学を学び、多くのプログラミング言語に触れ、開発手法を学んできました。【自身のスキルの根拠を示したい】
私の持っている幅広い開発技術があれば、御社の幅広いシステム開発の仕事に活かせると思っています。【企業の役に立てることを言いたい】
御社に入社することで、現在のシステムだけでなく、新しいシステム開発の際にも幅広い知識で貢献できると思っています。【セールス:自分なら貢献できる、雇わない理由はないでしょ?と言いたい】
だいぶ、文章が強くなったのではないでしょうか。
説明書きを除いた文章を載せます。
御社は、事務システムから医療システムまで様々な分野に貢献しています。私は大学でソフトウェア工学を学び、多くのプログラミング言語に触れ、開発手法を学んできました。私の持っている幅広い開発技術があれば、御社の幅広いシステム開発の仕事に活かせると思っています。御社に入社することで、現在のシステムだけでなく、新しいシステム開発の際にも幅広い知識で貢献できると思っています。
どうですかね?
『読みやすさ』と『説得力』が増したのではないでしょうか。
まとめ
段落分けをすることで、『読みやすさ』を改善しました。
段落の説明を伝えたいことに変えることで、『説得力』を増しました。
読みやすさがない文章は書類選考で読まれずに落とされるでしょう。他に面接に呼びたい人を優先したいので。
説得力がない文章は、信憑性に欠けるでしょう。とりあえず面接に呼ばれるかもしれません。しかし、不足した信憑性を補うための面接時間が足りず、浅い質問で終わり、最終的に落とされるかもしれません。これに関しては、詳しく【別記事:ESをわかりやすく書くと面接が楽になる】に記載します。
読みやすいESは、書類選考にも通りやすくなりますし、面接もスムーズに進みます。ぜひ、できあがったESをもう一度読み返して、『読みやすい』『説得力のある』ESにしてください。